税務関係

【確定申告】前納保険料等払戻額は一時所得の対象?満期金・解約返戻金の税務を簡単に説明!

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・生命保険の満期金・解約返戻金の税務を知りたい

・難しいことはいいからポイントだけ知りたい

・前納保険料等払戻額の取り扱いが知りたい

今回は生命保険の満期金・解約返戻金の税務について解説します。

生命保険の満期金・解約返戻金とは?

生命保険が終了・解約された際に保険会社から支払われるお金!

生活や家族のために将来の「もしも」に備える保険のことを生命保険といいます。

様々な種類のものがありますが、その中には保険期間に満期があるものとないものがあります。

満期があるものの代表例としては「養老保険」や「学資保険」などがあります。

保険ですので死亡などの支払事由が発生した場合は当然保険金が出ますが、満期を迎えたり途中で解約した場合もお金が出ます

これが生命保険の「満期金」「解約返戻金」と言われるものです。

満期金・解約返戻金は税金の対象!

満期を迎えて、解約してお金が入って来てハイ終了、とはなりません。

この満期金・解約返戻金ですが、税金の対象になる可能性があることに注意が必要です。

一時所得」「雑所得」「贈与税」に該当する可能性があります。

満期金・解約返戻金の税金とは?

一時金で受け取った満期金・解約返戻金は「一時所得」の対象

一時金で満期金・解約返戻金を受け取った場合、必ず税金がかかるわけではありません。

それは税金の計算方法が関係しています。

一時所得は以下のように計算します。

一時所得=(保険金額等-既払込保険料等-特別控除50万円)×1/2

ポイントは以下の通りです。

  • 保険金額が「既払込保険料」を上回っているか?
  • 上回っている場合はその上回る額が「50万円」を超えているか?

このポイントの両方に該当する場合は一時所得として所得税が課せられます。

税金の計算に必要な情報はどう確認するのか?

一時所得の計算方法はわかりましたが、計算に必要な情報はどう確認するのでしょうか?

既に支払った保険料の額を通帳からひとつひとつ拾うという途方もない作業をしないといけないのでしょうか…?

安心してください、そんな面倒な作業は不要です。

満期金や解約返戻金を受け取った場合、保険会社から必ず税金の計算に必要な資料が送られてきます

名称は様々ですが、以下のようなものがあります。

  • 解約手続き完了のご案内
  • 支払保険金額等のお知らせ
  • 生命保険契約等の一時金の支払調書

このような資料の中に一時所得の計算に必要な数字が一覧になっていますので、これらを利用して確定申告を行います。

【疑問】前納保険料等払戻金は一時所得の対象なのか?

これは生命保険を中途解約した場合などに出てくる疑問ですが、前納保険料等払戻金の取り扱いについてです。

入金された保険金の内訳を見てみると「保険金額等」と「前納保険料等払戻金」の二つに分かれていることがあります。

この「前納保険料等払戻金」は一時所得の計算にいれないといけないのでしょうか?

つまり以下のいずれの計算式で計算するのか?という疑問です。

  1. 「保険金額等」-「既払込保険料等」
  2. 「保険金額等」+「前納保険料等払戻金」ー「既払込保険金額等」

答えは「」です。

前納保険料等払戻金は一時所得の計算には含めません

これは前納保険料等払戻金の性質を考えるとわかります。

前納保険料等払戻金とは、前もって納めていた保険料の戻りです。

つまり、一定期間分を前もって納めていた保険料が、途中で解約したので解約した時点より先の期間にかかる保険料が戻されているだけです。

純粋な保険金額とは異なりますので、一時所得の計算には含めません。

年金でもらった満期金は「雑所得」

生命保険の満期金を何年かに分けて年金という形で受け取った場合、「雑所得」に該当します。

ちなみに、解約の場合は年金でもらうという選択肢はありません

雑所得の計算方法は以下の通りです。

雑所得=支払金額-既払込保険料

この場合も自分で数字を集計する必要はなく、「支払内容のお知らせ」や「生命保険等の年金の支払調書」などを保険会社が送ってくれます。

この数字をもとに確定申告を行うことになります。

なお、満期金を年金形式で受け取った場合、源泉所得税の対象になる点も一時金としてもらった場合と異なります。

満期金・解約返戻金は「贈与税」の対象になることも?

ここまで満期金・解約返戻金が「所得税」の課税対象になる可能性について解説してきました。

じつは満期金・解約返戻金は「贈与税」の対象になる可能性もあります。

ポイントは「保険料の負担者」と「保険金の受取人」の関係です。

国税庁が公表している表が分かりやすいので引用します。

引用元:国税庁「No.1755 生命保険契約に係る満期金等を受け取ったとき

つまり、「保険料の負担者」≠「保険金の受取人」の場合は「贈与税」の対象になります。

この場合、保険金受取人が受け取った金額から贈与税の基礎控除110万円を差し引いた金額に税金がかかります。

贈与税は他の税金に比べて税率が高くなっていますので、この形式はあまりオススメできません。

まとめ

  • 生命保険の満期金・解約返戻金は税金の対象
  • 一時金で受け取った場合は「一時所得」
  • 年金でもらった場合は「雑所得」
  • 保険料を支払った人と受け取った人が異なる場合は「贈与税」

生命保険の満期金・解約返戻金は頻繁に出てくるものではありません。

そもそも税金がかかるということを認識していないケースも結構多いです。

正しく認識して申告漏れを起こさないように気を付けましょう。

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hiroya

公認会計士・税理士・行政書士。慶應義塾大学在学中に公認会計士試験に合格し、有限責任監査法人トーマツへ入社。その後、2017年独立・開業。「公認会計士・税理士をより身近に」をコンセプトに情報発信を行い、SNSを通じて多くの相談に応じている。

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