税務関係

【確定申告】その住宅ローン控除の計算間違っていませんか?間違えやすいポイントを税理士が解説!

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一生に一度の大きな買い物、マイホーム。

多くの人は銀行からの借入を使って購入することになると思います。

毎月のローン返済は家計の大きな負担になります。

そんな時に家計の助けになるのが「住宅ローン控除」です。

しかし、実際に計算してみると「これはどうなんだろう?」という悩ましいポイントがいくつかあります。

今回はそんな悩ましいポイントのうち特に間違えやすいポイントを解説していきます!

こんな方におすすめ

  • 自身の住宅ローン控除が正しく控除できているか確かめたい
  • これから住宅ローン控除の申告をする際の注意点を知りたい

そもそも住宅ローン控除って何?

意外と知られていない?住宅ローン控除の本来の趣旨

住宅ローン控除の正式名称は「住宅借入金等特別控除」です。

控除の存在は知っているが、何故控除を受けることができるのか、ということについて知っている人は少ないのではないでしょうか?

「なんか知らないけどローンがあると税金の控除が受けられるらしい!」という認識だと思います。

住宅ローン控除の本来の趣旨、それは「金利負担の軽減」です。

住宅の取得者が行うローン返済について、少しでも負担を減らそうとして始まったのが住宅ローン控除です。

そのため、住宅ローン控除額の計算は「住宅ローンの年末残高×1%」と行います。この「1%」というのが金利のことなんですね。

住宅ローンは金利1%以下で借りるとお得!しかし改正予定…

上記の通り、住宅ローン控除額は借入金残高に1%を乗じて計算します。

つまり、実際の金利が1%以下である場合は実際に支払った金利以上の控除を受けられることになります。

これが巷でささやかれる「住宅ローンは1%以下の金利で借りるとお得!」という噂の真相です。

しかし、残念なことにこれについては近々改正が予定されています。令和3年度の税制改正において、以下のように変更されることが検討されています。

「借入金残高の1%」と「実際に支払った金利」のいずれか小さい方

完全にこれをつぶしに来てます。仕方がないといえば仕方がないですがね。

住宅ローンで間違えやすいポイント①:マンションにおける控除額

マンション敷地を勝手にすべて自分のものにしていませんか?

アホなタイトルですが、税理士が行った住宅ローン控除の申告で実際にあった誤りです。

住宅ローン控除の申告に際しては、土地の面積が必要な情報になります。

戸建てであれば登記簿に載っている面積をそのまま使えばいいですが、マンションはそうもいきません。

マンションは通常、大きな土地の上に建物が乗っており、マンションの住人は敷地権割合という形で大きな土地の一部について権利を有することになります。

そのため、土地の面積について調整が必要になります。今回は実際にあった誤った計算と正しい計算をお示しします。

誤った計算(総面積)

土地の総面積=マンションが所在する土地の面積

正しい計算(総面積)

土地の総面積=「マンション1棟の土地面積」×「自己の専有部分の床面積」÷「1棟の家屋の総床面積」

誤った計算は勝手にマンション敷地をすべて自分のものにしてしまっています。そんな土地があったらどれだけ幸せか…

さらにこのケースは居住部分の面積の計算も間違っていました。

誤った計算(居住部分面積)

居住部分の面積=マンションが所在する土地の面積×敷地権割合

正しい計算(総面積)

土地の総面積のうち、居住の用に供している部分。100%居住用であれば「土地の総面積」=「居住部分の面積」

誤った計算をしてしまった結果、住宅ローン控除額が著しく小さくなってしまいました。

マンションで住宅ローン控除の申告をする場合は注意してください。

住宅ローン控除で間違えやすいポイント②:親からの贈与があった場合

住宅取得のために親から贈与があった場合は調整が必要!

マイホームは一生に一度の大きな買い物です。

金額もかなり大きいですし、自分のお金だけでは足りず住宅ローンを使うことになります。

住宅ローンに加えて、親からの資金援助を使うケースもあります。

この親からの資金援助は「贈与」に該当しますが、一定金額が贈与税非課税になります。

細かい条件がいくつかあり、贈与のタイミングにもよりますが、1000万円以上の非課税枠が設定されていますので、相続税対策として使われることもあります。

まとまったお金を次の世代に移せて贈与税も一定額までかからないため、利用される方も多いです。

しかし、この住宅取得のための贈与があった場合の住宅ローン控除の申告は注意が必要です。

具体例を使って説明していきます。

【例①】住宅ローンを使って3000万円のマイホームを購入。期末時点の借入金残高は2000万円である。

この例の場合、マイホームの購入価格3000万円>借入金残高2000万円であるため、住宅ローン控除の計算基準は「2000万円」になります。

2000万円に1%を乗じて計算した「20万円」が住宅ローン控除の金額になります。

では贈与がある場合はどうなるでしょうか?

【例②】住宅ローンを使って3000万円のマイホームを購入。期末時点の借入金残高は2000万円である。なお、住宅の取得に際して親から1500万円の贈与を受けている。

この例の場合、マイホームの購入価格3000万円-贈与額1500万円=1500万円<借入金残高2000万円であるため、住宅ローン控除の計算基準は「1500万円」になります。

1500万円に1%を乗じて計算した「15万円」が住宅ローン控除の金額になります。

このように、贈与があった場合はマイホームの購入価格から贈与された金額を控除しないといけません。

この控除を反映しないと、住宅ローン控除額が大きくなってしまい、控除しすぎということになります。

なお、住宅ローン控除と住宅取得のための贈与の特例の併用は可能です。正しく計算すれば問題はありません。

まとめ

  • 住宅ローン控除は金利負担軽減のためのもの
  • マンション敷地を勝手にすべて自分のものにしない
  • 住宅取得のための贈与があった場合は調整する

住宅ローン控除は税額控除であり、ダイレクトに税金が減った実感があります。

しかし、それは計算を間違えた場合の影響もダイレクトに響いてくるということの裏返しでもあります。

自身の申告を改めて見返してみてはいかがでしょうか?実は間違っているかもしれません…

住宅ローンについてはこちらの記事も参考にしてください。

【年末調整】住宅ローン控除の控除区分はどこでわかる??税理士が解説!

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hiroya

公認会計士・税理士・行政書士。慶應義塾大学在学中に公認会計士試験に合格し、有限責任監査法人トーマツへ入社。その後、2017年独立・開業。「公認会計士・税理士をより身近に」をコンセプトに情報発信を行い、SNSを通じて多くの相談に応じている。

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